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経営支援

【ブログ】文化財を活用した新たなコンベンション・ビジネス誕生か!

6月3・4日には島根県内の日本遺産認定地域の関係者約30名超が津和野にお越しになり、東京から講師もお招きして「令和7年度日本遺産連絡会」が開催されました。県下の日本遺産認定地域が一堂に会し、島根県教育委員会、津和野町も共に今後の連携に向けた有意義な議論が出来ました。

その後、関係者約50名が参加した情報交換会は、日本遺産の構成文化財であり島根県指定史跡でもある津和野藩校「養老館」の「槍術教場」で開催されました。これが驚きの空間とコンセプトでありまして、本商工会の会員事業者さんが複数連携した「文化財を活用した新たなコンベンション・ビジネス」の萌芽を予感させる画期的な試みとなりました。素敵でした~!

新設された森鷗外研修センターで行われた連絡会では、2日間に渡って、各地域からの報告や意見交換が行われ、認定継続に向けた活動の方向性や県下を横断した連携について、フランスなど欧米をターゲットしたインバウンド誘致活動・情報拡散、また神仏つながりで共通テーマを設定した活動など、今後の展開に関し積極的な議論がなされました。

17:30からは場所を養老館に移し、新たに町内からの関係者も加わり、会費制で情報交換会の開催となりました。

この津和野藩校「養老館」は、津和野8代藩主亀井矩賢によって天明6年(1786)に創設され、嘉永6年(1853)の大火後の安政年間に殿町に現在みることのできる建物が移設新築されました。
現在残されている校舎「武術棟」(槍術教場、剣術教場)と土蔵「御書物蔵」の2棟、そしてそれらが建つ敷地が、昭和44年(1969)に「津和野藩校養老館」として、島根県指定史跡になっています。

てっきり、板張りの剣術教場で、あるあるの会議用テーブルで島をつくり、オードブルを囲む立食形式交流会とタカを括って参加したら、びっくり!

写真のとおり、津和野の野山に育った草木、花をお洒落にあしらった空間に、和洋様々な美味しそうな料理の数々、ブルスケッタやパスタ、サラダ、グラタン、だし巻き卵に揚げたての地物タケノコの天ぷら、さらに芋煮やアユの塩焼き、うるか茄子、ふき飯のおにぎりなど郷土料理も並びます。生ビールやソフトドリンク、カクテルをショットで飲めるバーカウンターに壁には各認定地域のPVが映写、極め付きは、なんと高品質の音響機材を持ち込んでアナログLPを回すDJブースまでという徹底ぶりです。6月の梅雨前、オープンエアの涼しい外気を引き込んで、とても心地よい空間でした。

 

今回、情報交換会をコーディネートしたのは同施設の運営業務を受託している一社)津和野まちばぐみさん〔会員事業所〕。代表 畔柳(くろやなぎ)さんは「これまでも会議やコンサート、津和野大橋側側壁をフルオープンにしてフリーマーケットなど利用してきたが、新たな利用法として提案する試金石としたかった。」とのことです。畔柳さんは津和野町日本遺産活用推進協議会の企画メンバーのひとり、通称:クロちゃんです。

空間をプロデュースしたのは、俵種苗店さん〔会員事業所〕。益田市のMASCOS HOTEL(マスコスホテル益田温泉)のデザイン等にも参加され、ゲストハウス「くらしのやど SHIKINOKASHA」も経営されています。和食や郷土料理を担当されたのは(株)わたやさん〔会員事業所〕。古民家を改修して、ランチ営業も人気、美味しいです!洋風オードブルを中心に料理とバーカウンターを担ったのは矢澤酒店さん〔会員事業所〕。駅前で薪ストーブのある居酒屋「ひょうたん」を営業、インバウンド客も多いです。さらにDJブースでお皿(LPレコード)を回したのは猫カフェ「ダンボール」〔会員事業所〕の店長、DJ福羽さん。NYでお皿を回していた経験も・・・。お店にはニッチェ江上さんも来店しました。

津和野の魅力を最大限に生かしたおもてなしに、来訪された参加者の皆さんは「我が町ではこんな交流会はできないかも・・。」など口々に美味しい料理と飲み物、音楽と空間を満喫されていました。来賓で会議から参加されていた下森町長さんも「こんな使い方があるんですね・・・。良い勉強になりました。」と感心しきりでした。町内の事業者さんが複数連携してとりくまれた今回の企画、文化財を活用した新たなコンベンション・ビジネスの萌芽を予感させる画期的な試みとなりました。お疲れ様でした~!

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